SSブログ

ボクのウソ。キミのホンネ。6 [ばんぷ]




完結。
あれ、チャマが出て来てないヨ?
うーん…。まぁ、また今度ってことで。




6.『ホントは…いや、やっぱいい。』


「升、好き。愛してる。」
リビングのソファの上、升の顔に身体にキスの雨を降らせながら何度も愛を囁いた。
升は気怠げに「わかったわかった」と言ってたけど、こんなんじゃ全然足りないんだ。
升から貰ったモンに比べたら俺の言葉なんて薄っぺらで些細なもんでしかない。
「別れたいとか嘘だから。俺、升と離れるくらいなら無理心中する。升が誰かのモンになるなんて堪えらんねぇもん。升、俺」
「わーかった!」
升に口を押さえられてしまった。
続きが言えなくてモゴモゴしながら升の顔を見ると、耳まで真っ赤にして涙目で俺を見詰めてた。
「わかっ…たから。俺だってホントは……別れたくない。」
升は言う。
俺の重荷になりたく無いんだ、と。
「その……藤原のこと好き、だし。」
升は俺の口を押さえていた手を外すと、代わりにそのかわいらしい唇を押し付けてきた。
軽く触れるだけのキス。
升からのキスは初めてだった。
「升……。」
「も…恥ずかし…言わせんな馬鹿!」
泣きそう顔をした升は、それを見られたくないのか俺の胸に顔を押し付けてぎゅうっとしがみついてきた。
(もう、なんだ、可愛過ぎて…あぁ、もう!)
にやける顔を戻しもせず、升を思い切り抱きしめて耳元で囁いた。
「顔見せて。」
「……やだ。」
「まぁす。」
「無理、絶対無理。」
ふるふると頭を振ってると、なんだか甘えられてるみたいで。
(参ったな。)
心臓鷲掴みされちまった。
こんな升、絶対に他の誰にだって見せてやんねー。
腕の中で震える、俺より一回り小さな身体をぎゅっと抱きしめ、固く誓った今日の夕方。
次の日にはすっかりいつものクールな升に戻ったけど、それすら俺には照れ隠しに見えて。
「まぁす。」
「んー?」
「愛してる。」
「………うん。」
顔を真っ赤にして小さく「俺も」って呟いたのを、俺は聞き逃さなかった。
俺らはきっと、未来永劫幸せに過ごすんだ。


いつか、死が二人を分かつまで。


(ちょー可愛い。)
(そゆこと言うなって。)
(何で?照れる?好き!まじ好き!)
(う…馬鹿。あー恥ずかし。)
(ふふふ。)



――――――――――――――――――――――――


別ver
ホントはこんなの書きたかったんだよバージョン笑



藤「別れたい。」
升「ふーん。わかった。」
藤「………そ、それだけ?」
升「は?」
藤「升は俺のこと好きじゃないの!?」
升「好きだけど。」
藤「じゃあなんでそんな、アッサリ別れるとかいうんだよ!」
升「藤原が別れたいっていうから。」
藤「え、でもさ、いや、え?」
升「はぁ…藤原はどーしたいんだよ。」
藤「お、れは、別れたく、無いデスヨ。」
升「じゃーこのままでいいじゃん。な。」
藤「う、うん。」
藤(何か、腑に落ちない…。)
升「藤原。」
藤「……あ、何?」
升「愛してる。」
藤「………!お、俺も!升、大好き!愛してる!」
藤(俺ってば幸せ!)
升(………チョロイ)
コメント(0) 
共通テーマ:moblog

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。