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酔 [ばんぷ]




よっぱのチトさん。



◎ちょっとした会話◎



「―――アツい~」
真っ赤な顔でぐったりとソファにもたれ掛かっている升が、
珍しく酔っ払ってそんなことを言った。
久しぶりにメンバー四人揃って升宅で飲み会開催。
既に日を跨いでいる時間帯のためか、
脱落者二人は床に転がって眠りこけている。
しっとりと薄く汗ばんだTシャツの首を掴み、
パタパタと風を立てる升に
「脱げば?」
冗談半分にそう言ったら、
「ん~」とか言いながら本気で脱ぎだしてしまった。
Tシャツを脱ぎ捨て、
ベルトを外してズボンに手をかける。
って何処まで脱ぐの!?
「ちょ、それはマズイんじゃ」
「あー?お前が全部脱げって言ったんらろー?」
「や、全部とは…」
言ってない。
思ったけど。
升はぷーっと膨れてビールの缶を傾けた。
無防備に曝された喉が上下して、
ごくごくと勢い良く飲み下されていく黄金の水。
俺は視線をそこから徐々に下に降ろしていった。
鎖骨、胸、鳩尾、臍…。
(いい身体してんなー…)
変な意味で。
ドラムやってんだから、ガタイが良いってのは勿論だけど。
浅黒く焼けた肌に、
滑らかな筋肉。
その上に少し脂肪のやぁらかい部分があって、
体を曲げた時に入る皺なんかがどことなく艶っぽい。
舐めてやりたいなんて不埒な思いで
ぼやーっと見とれてると
視線に気付いたらしく
「なぁに」
と眠そうな顔でこっちをうかがうように視線を合わせてきた。
途端に心音が跳ね上がり、
顔が赤らんでくるのがわかって
俺はそれを隠そうと慌てて俯いた。
「いや………腹出てんなーと思って。」
苦し紛れの一言。
升はむっと唇を尖らせ(いちいち可愛いな)、
ぷにっと自分の腹の肉を摘む。
「さーろいんすてーき食いてぇ」
突拍子も無く放たれた言葉に面食らいながらも、
にへらっと笑うその顔に釣られて
俺も笑顔を返した。
あー。
もう。
ほんと可愛いな、コイツ。


他メンバーの手前、
手を出すに出せず
悶える今日の深夜2時。
なのでした。哀



カップリングはお好きなように。



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